
僕は営業への転職を志望しているんだけど、もし実際にやってみて合わなかったらどうしようと思うと…良い方向へシフト出来るのかなって不安になります。
もちろん、一生営業で生きていく人もいるけれど、もし営業から別の業界へチャレンジしたいと思った場合には、それは可能なのでしょうか? その場合、どのような選択肢があるんでしょうか?
営業経験後の転職というと、どういうキャリアプランがあるんでしょう?」
実際に営業職へ挑戦する前に、色んな想像が駆け巡って不安になってしまったのですね。『杞憂』というように、未来は不確定要素の連続ですから、必要以上に思い悩む必要はありません。
ただ、冷静に客観的な視点から様々な局面を知っておく事は重要で、それによって心に安心感や余裕が生まれると思います。
今回は、そのような未来のキャリアを考える際の参考材料になるお話をしていきましょう。

営業と言えば「花形」のイメージが強く、この分野に憧れを抱く人も多いはずです。
しかし、営業職は向き・不向き、好き・嫌いがはっきりしている傾向が強い点も特徴的です。
今回は「営業への転職」「営業からの転職」の際に気を付けるべきポイントを紹介していきます。
目次
営業からの転職でキャリアアップできる?
営業から転職した場合、部長などの管理職になる事でキャリアアップを図るか、スペシャリストとしてキャリアアップを図る事ができます。
営業から管理職
この場合は基本的に、自分の経験のある職務のマネージャーや管理職にしかなれません。転職やキャリアアップをしても現在の自分の営業業務の延長となる可能性が非常に高いという状況です。
「営業職自体は嫌いじゃないけど、自社の商品に魅力を感じない」場合や、「自分の会社が好きじゃない」といった場合は管理職への転職・キャリアアップも選択肢のひとつです。
営業職自体に嫌気が差している場合は、管理職へ向かってもあまり環境が変わりませんので、抜本的にキャリアを見直した方が良いと言えます。
営業からスペシャリスト
スペシャリストは特定のスキルや知見に秀でていて、そのスキルによって成果を出す事の出来る人や役割を示します。対人スキルやコミュニケーション能力よりも、専門的なスキルや知識を生かして成果を出す事を求められます。
営業で対人スキルなどにストレスを感じていた人などはスペシャリストへ転換してみても、新しい視点ややりがいが得られて効果的かもしれません。
営業職からスペシャリストに転職する場合オススメな職種
スペシャリストのオススメな職種
・公認会計士、税理士
・介護士、社会福祉士
・ITエンジニア
公認会計士、税理士
企業会計や税務のスペシャリストの事です。
会計、税務はすべての企業が避けて通る事ができないものです。公認会計士や税理士の資格は年齢が高くても所持していれば転職しやすく、また実務経験を積めば独立開業する事も可能です。
ただし、公認会計士や税理士の資格は弁護士や医師と並んで「三大国家資格」といわれるほどの難易度があると言われていますので、資格取得までが大変な道のりになるかもしれません。
まずは公認会計士・税理士の登竜門の資格と呼ばれている簿記一級の取得から目指し、適性を探ることも良いでしょう。
介護士、社会福祉士
超高齢化社会といわれる日本では需要の高い介護士や社会福祉士。
資格取得もそれほど高度な知識が必要というわけではありません。数ヶ月間~1年間程度のトレーニングを経験する事で、現場で働く事ができます。
仕事としての需要は高まっていますが、業界全体として低賃金や過酷な労働環境等の課題が指摘されています。介護に対する熱い情熱や社会貢献意識がないと、長く続ける事は難しいでしょう。
ITエンジニア
プログラミングなどを使用して、様々なハードやソフトを作ったり、現行ソフトのバグを修正したりします。PHPを用いて作成するWordPressのWEB制作、コードを書けば成果物が見える動的ページを作成するJavascriptなどのフロントエンド、Ruby on Railsなどのサーバーサイド、AWSインフラなど、多岐に渡る分野があります。
特にゲーム制作などはクリエイティブな要素もあり、非常に注目度の高いイメージもありますが、業界内では労働時間が基準よりも過酷だと指摘される事が多くあります。
プログラミングやコーディングといった技術の習得は、時間さえかければ比較的誰でも習得する事ができると言われている一方、「挫折率90%の世界」とも言われておりますので、習得までは時間を要しますし、適性の影響が大きく関わってきます。
達成するには長期的な視点が必要となってくる為、純粋にコツコツと何かを創る事が好きな方は向いていると言えます。
反面、単純に「給与が高いから」「生活が安定しそうだから」といった動機ではなかなか続ける事が厳しい世界です。
現在、需要の高い職種なので未経験でも採用してくれる会社も少なくない為、比較的転職しやすいイメージはあります。
※ただし、エンジニアの未経験で転職出来る場所の大半はSESの会社と言われております。SESですと、給料は20万前後で、大体半年~1年はコードを書けないと言われております。
稀に自社開発企業でも未経験採用しているところもありますが、現状はかなり狭き門となっています。
プログラマーは業界全体として低賃金で長時間労働な会社も少なくない為、最初の2~3年は経験の為といった具合に「修行僧のような立場」で働く必要のある会社もあります。
エンジニアはお客様との折衝だったり、チームでの開発だったり、コミュニケーションの場面が数多くありますから、営業経験がある事は強みになるでしょう。
他職種から営業への転職でキャリアアップできる?
未経験から営業に転職できるか
今の日本では営業職は全般的に人手不足な傾向が強い為、志望動機を練って自己アピールする事ができれば、採用してもらえる可能性が高いです。20代はもちろん30代40代でも転職する事は難しくありません。
今後AIなどの発展によって多くの専門職での人員削減が見込まれますが、営業職に関してはAIにとって代わられてしまう可能性は当分先だとされており、長期的なキャリアプランを考えやすい点も魅力です。
未経験からキャリアアップは可能なのか
部長や課長などの役職に就きたいのであれば営業職に転職をしてもあまり意味がないように思えるかもしれません。しかし、世の中は「人」で成り立っている為、営業の経験は人生を俯瞰して見た時に役に立つ側面が多々あると言えます。
営業は自分の売り上げに比例してお給料をもらえる為、経験を長く積んで契約を多く取れるようになるとお給料が増えます。
自分の実力次第でお給料を増やす事ができるので、数字を意識して挑戦できる人には向いているでしょう。
未経験から営業への転職が向いている人
未経験から営業への転職が向いている人
・コミュニケーション能力が高い
・時間を守れる
・問題解決意識が強い
・メンタルが強い
営業は向き不向きのハッキリした職業です。以下に当てはまっている人は営業職として働く事で感じるストレスが少ないでしょう。
コミュニケーション能力が高い
どんな営業でも人と触れ合う必要があります。お客様に買ってもらうにはコミュニケーションを取って人間関係を築いていく必要があります。
時間を守れる
お客様と待ち合わせをする必要がある以上、お客様を待たせない事は大人としてのマナーです。
基本的なマナーが出来ていないと、「こんな適当な人がいる会社の製品を買って大丈夫かな」とお客さんを心配させてしまいます。
自分が会社の顔である事を理解したうえで、社会人としてのマナーを確実に守る必要性があります。
問題解決意識が強い
営業は多様な人や状況と関わる仕事なので、ケースバイケースの対応力が求められる側面が強いです。
何か問題が起きてしまった時に、どのような点が失敗の要因だったのかをきちんと考えて対処する能力が必要です。同じ問題が起こったときには前回と同じミスはしないように、自己分析を怠らない姿勢が大切です。
メンタルが強い
メンタルの強さも営業には必要です。
つまり、「タフである事」は非常に重要な要素だと言い切れます。
お客さんは営業が勧める商品に魅力を感じない事が多いので、あまりにメンタルが弱いと「自分が拒絶された」と感じて病んでしまう人もいます。
お客さんにはいろいろな人がいるので、意味もなく高圧的な人もいます。こういう人にいちいち感情的に反応していると精神的にすり減ってしまいます。
他の人の意見に振り回されない、他の人と自分を分けて考える事のできるメンタルの強さが必要な世界なのです。
とは言え、誰でも仕事に慣れるまでは多かれ少なかれ気を病むものです。
メンタルの強さはある意味「図々しさ」と紙一重でもある為、お客様に寄り添うという観点から見た場合は、それがかえって足を引っ張る要素になってしまう事もあります。
バランスよく「きめ細かいおもてなし」も行えるよう、適切なメンタルヘルスの状態を維持する必要があるでしょう。
「私はメンタルが弱いから営業向きではない」と決めつけてしまうのではなく、「弱い部分をコントロール出来るだろうか?」といった思考改善の視点を重視すると良いでしょう。
仕事の性質を理解した上で、それぞれ自分と向き合って対策を練ってみて下さいね。
未経験から営業へ転職するときに気を付けたい事
一口に営業と言っても色々な営業があります。
大きく分けても企業向け(To B)や、個人向け(To C)があります。
また業界によって未経験でも参入しやすい業界とそうでない業界があります。
例えばインターネット業界の営業は、業界自体が新しいので同僚も(少なくともその商品に関しては)未経験の可能性が高い状況です。営業未経験でも追いつきやすい為初心者でも働きやすいと言えます。
反対に、商社のようなや単価が高いものやロット数が多く高額になる商品を扱っている場合、プレッシャーがとても強く、未経験だと精神的なストレスが高くなりがちです。
また、同じものを売るにしても先輩が信頼関係を築いてきたお客さんのもとでルート営業をするのか、飛び込み営業をするのか、でも難易度や精神的な負担具合が変わってしまいます。
未経験から営業に転職する場合、「自分が好きな商品か(少なくともイメージできる商品なのか)」、飛び込み営業をやらされるのかなど、可能な範囲で調査を行っておきましょう。
営業職の場合、「売り上げが悪くて、お給料がよくなくて生活ができないので辞める事になる」人も少なくありません。ある程度リサーチして、それが自分なりに販売出来そうなものなのか、この点を見極めてから営業転職に挑んでみて下さい。
まとめ
今回のまとめ
「営業からの転職でキャリアアップできる?」
→可能
・部長などの管理職になる
・スペシャリストになる
「営業職からスペシャリストに転職する場合オススメな職種」
・公認会計士、税理士
・介護士、社会福祉士
・ITエンジニア
「他職種から営業への転職でキャリアアップできる?」
・未経験から営業に転職
→20代はもちろん30代40代でも転職する事は難しくない
・未経験からキャリアアップは可能?
→経験を長く積んで契約を多く取れるようになると給料が増える
「未経験から営業への転職が向いている人」
・コミュニケーション能力が高い
・時間を守れる
・問題解決意識が強い
・メンタルが強い
「未経験から営業へ転職するときに気を付けたい事」
・業界によって未経験でも参入しやすい業界とそうでない業界がある
→ある程度リサーチして、それが自分なりに販売出来そうなものなのか、この点を見極めてから営業転職に挑もう。
今回は営業転職でキャリアアップできるかについてお知らせして来ました。
営業未経験からのスタートは厳しいのですが、長期的なキャリアプランを考えやすい為、今のキャリアを続けても先がないと思う場合には、営業転職に挑戦してみると良いでしょう。