「営業職と言えば何の職種が思い浮かぶ?」と聞いた時、多くの方が「不動産営業」をイメージされるかもしれません。
不動産営業はエンドユーザーにとても近い場所に位置する現場です。
自分自身も部屋探しをする時に関わりますし、TV CMや広告などでもよく目にする職種なので、馴染みが深いと言えます。
そうして転職を考えた時にも候補になり得るのが不動産営業だと思いますが、実際にどのような業務を行うのかという点は、初めての方には疑問だと思います。
そこで今回は、「不動産営業に必要な能力って、どんなもの?」という疑問にお答えしていこうと思います。
目次
不動産営業は転職しやすい
不動産営業は、数多くある営業職の中でも比較的転職しやすい職種です。
慢性的に人手が不足していますし、店舗も安定的に増えていますので、人材に対する需要が大きい分野なのです。
その為、営業経験があればなおさら良いというのは当然ですが、未経験であっても「今後伸びていって貰えたら良い」という考え方が、業界に根付いています。
よって、初心者にとってハードルが低い状態で、営業職にチャレンジできるというのは、とても魅力的な部分だと言えます。
不動産営業に必要な資格は特にありませんが、「宅地建物取引士」の資格は最初にとっておくと転職の強みになりますし、転職後も取得しておけば店長を任されたり、給料手当の対象になったりと、メリットが多数あります。
不動産営業を目指したい方は、「宅地建物取引士」の資格取得を行う事を目指すと良いでしょう。
・不動産投資や売買は若干ハードルが上がる
不動産営業は転職しやすい職種ではありますが、正確に言えば「賃貸物件の仲介業や管理業であれば」という条件付きとなります。
これが「不動産投資会社」や「不動産売買が基本となる企業」という、少々高次の不動産行為を取り扱う現場となりますと、高度な不動産の知識や法律の知識が必要になって来ます。
完全な未経験者・初心者ですと、上記のような会社への転職のハードルは高くなると言えます。
逆に、専門用語であったり、土地売買等の知識がある方であったりと、そのようにベースとなる知識や経験がある場合は有利に転職が出来ます。
このような場合、中小企業であれば未経験者も受け入れる間口がありますが、大手企業になりますと「初心者は不要」と断言されてしまう事が多々あります。
もし、初心者・未経験者で不動産投資や売買の会社に勤めたいのであれば、自分がいかに伸び代を秘めているのかという事をアピールする必要があるので、計画的な転職活動が必要です。
不動産営業に転職する場合必要な能力
一般的な不動産営業(賃貸物件の仲介業や管理業)に話を戻しましょう。
この職種にチャレンジしてみようと思った場合、何か必要なスキルはあるのでしょうか。
転職というのは業種によって様々な特徴があり、それに準じた能力が必要な場合が多くあります。
もちろん、不動産営業にもそのような能力が必要となります。
・とにかく体力勝負
不動産営業は、基本的に体力勝負です。
朝の早くから事務所に入り、チラシを手に営業活動を行ったり、店舗が閉まった後も顧客対応をしたりと、慌ただしい業務に奔走しなければなりません。
こうした積み重ねが結果に着実に繋がって行きますので、「頑張ろう!」と最初のうちは思えるものですが、体力消耗と共にメンタル的の調整が不安定となり、最終的に体調を大きく崩してしまうという話もよく聞きます。
ですから、まずは大切なのは、自分の体調としっかり向き合い、管理をするという能力を身に付けるということ。
頑張るラインというものを、自分で引けるだけの能力が無ければ務まりません。
元気があればなんでもできる精神で、体力に自信があり、体調管理を行う能力に長けていると思える、営業で頑張りたい方は、不動産営業に転職しても頑張って行けると言えるでしょう。
・稼ぎたいという熱意
営業職は、多くの人がイメージしている通り、「自分の頑張りがお金として還元される」という性質が強い仕事です。
あまり成果を出せない人は、日々のノルマや目標設定にあたふたと焦ってしまって、気持ちが沈んだり、行動力が落ちてしまったりと、悪循環に陥る事があります。
仕事には向き不向きがありますので、当然そういう方がいても仕方がありませんが、「不動産営業で成功しよう!」と思いましたら、やはり「稼ぎたい!」という熱意は非常に重要な要素となり得ます。
仕事というものは、「人の役に立ちたい」「自分の夢を叶えたい」など、様々な大きな目標ややりがいが基軸となる行為です。
しかし、そうした大きな目標を目指す為には、まず自分の生活基盤が頑丈なものである必要があります。
「自分の生活を安定させられるくらいの金銭的余裕」は、やはりとても大切なものなのです。
不動産営業は頑張っただけ収入が得られる現場ですから、大きな目標を据える前に、まずはその安定へ向けた熱意を持って行動してみると良いかもしれません。
・ストレス耐性度
不動産営業は、数ある営業職の中でも特にストレスの多い現場だと捉えられています。
顧客からのクレームも多いですし、上司から目標達成に対してのプッシュも多い職種なので、「精神的に強い=タフ」でなければ、なかなか継続して働けない職種です。
ストレスなんて気にしない、というのがもっとも素晴らしいスタイルですが、私たちは人間である以上、そうやって楽天的に構えることは難しいと言えます。
自分なりに気分転換を上手にしたり、気持ちの切り替えを早くする工夫をしたりと、そのようなタフなスタイルを身に付けるという事が、とても重要な意味を持ちます。
ストレスに対しての耐性がなく、タフな状態ではないと、すぐに気持ちが落ち込んだり、仕事を諦めてしまったりと、そうした悪循環に陥ってしまう為、ストレスに強く切り替え上手なタフスタイルを身に付ける事は、不動産営業にとって必要な能力です。
なかなか大変かもしれませんが、気持ちを流す事で自分の仕事を確立させていけますし、我慢した先には新しい仕事へ繋がる事も多いのです。
その為、不動産営業に興味があって転職したいなと思う方は、最初から「ストレスがあって当たり前」というショックアブソーバー(ショックの吸収姿勢)を行っておくと、気分的にも楽になるはずです。
不動産営業は意欲があれば年齢も経験も関係ない
このように、不動産営業への転職についてご紹介を致しました。
転職には、「限界年齢がある」「いつ頃までに転職を済ませておくべき」という考え方もありますが、不動産営業にはこれが当てはまりません。
熱意と体力があればOKとする企業も多いので、チャレンジ精神を持って行動すると転職が上手く行きやすい世界です。
年齢・経験・資格などが問われない、実力と情熱勝負の現場ですので、転職チャレンジのしやすい職種だと言えるでしょう。